白髪・髪の老化でお悩みの方へ
どうして、白髪になってしまうの?
髪ができる構造は、毛穴の中の毛乳頭という突起があり、
それを取り囲んでいるのが、毛髪をつくる毛母細胞。
毛母細胞は、毛乳頭から養分を得て、次々に細胞分裂し、毛髪をつくり出していきます。
実は、毛母細胞そのものがつくり出す毛髪は、もともとは白髪です。
アジア人の場合は肌の中の色素細胞(メラノサイト)の働きで、
髪の中にメラニンが取り込まれ黒色に見えています。
白髪ができるのは、色素細胞(メラノサイト)のはたらきが、
何らかの原因で弱まったり消失したりして、
髪を黒くするメラニン色素がつくれなかったためと考えられます。
また、毛母細胞のメラノサイトで栄養分のアミノ酸がチロシナーゼという酵素によってメラニン色素に変化されます。
チロシナーゼの減少もアミノ酸の減少も白髪が増える原因になります。
黒髪と白髪はメラニン色素の量により見え方が変わります。
メラニン色素が多いと黒髪ですが、もともと少ないと明るく見えます。
地毛が明るい方や、欧米人はメラニン色素が少ないということですね。
色素細胞(メラノサイト)が働かなくなってしまう原因はいくつかありります。
その中で、現在のところ考えられている原因は次の5種類と言われています。
1.遺伝
男性型脱毛症にも共通する原因のひとつ。
「両親がそうだったから、心あたりがある」
という意見が一般的な声として多いですが、
どの程度関連があるかは未だ解明されていない。
2.加齢
体の老化、肌の老化による血液内の栄養分の低下によって、
肌の再生の低下が著しくなる場合当然、
色素細胞(メラノサイト)も弱ってくるため。
3.生活環境
気温などの外的なものはもちろん、
食生活や生活用水、頭皮のケアなど
環境の状態によっても大きく左右される。
4.病気
慢性の胃腸疾患やマラリア、貧血症、甲状腺疾患、
がんなどの病気があると、急に白髪が増えることがある。
また、尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)ができるとその部分が白髪になったり、 円形脱毛症が治るときに白髪になるケースも。
これらは、病気が完治すると、元の黒髪に戻る場合もある。
5.ストレス
誰もが納得することですが、毛髪とストレスの関係は深いと言われています。ストレスによるホルモンバランスの崩れによって、白髪、抜け毛が急激に増えていくことがあります。 「苦労すると白髪が増える」といわれるのも、ウソではないと言えます。ただし、ストレスのせいで髪が一夜にして真っ白になったという逸話がありますが、そういったことは毛髪科学の見解で現在解明されているところではあり得ません。。毛髪は上記の通り、毛先ではなく、毛根から伸びていく。そして毛髪の色は、頭皮の外へ出たときには、すでに決まっており、出てから色が変わることは今のところ考えられないためです。 これらの原因が、ひとつ、あるいは複数重なって白髪が進行すると考えられています。遺伝や加齢による白髪だからといって諦めてはいけません。適切なケアや健やかな生活習慣によって、ある程度は発生を遅らせたり、減らすことはできることも研究されています。